• 2025年9月30日

多発筋炎(爪周囲紅斑および拡張がよくわかる症例)

19歳男性、3年前からのレイノー現象と約1年間続く倦怠感、顔と手の発疹、指関節の関節痛を認め、内科外来受診。

身体検査では関節腫脹認めないものの、MP関節およびDIP関節に紅斑を認めた。また爪床には爪周囲紅斑および拡張した毛細血管を認めた。

紅斑は髪の生え際、ほうれい線、眼窩周囲にも存在していた。

筋力は正常だった。

爪甲毛細検査では根尖直径が50µm程度(通常<15µm)の拡張した毛細血管(B)や枝分かれした新生血管形成毛細血管ループ形成が確認された(C)。ちなみに毛細血管強検査の通常像がD。

血清学的評価と皮膚生検が施行され、「多発筋炎」の診断となった。

免疫抑制療法が開始され、症状は軽快した。

N Engl J Med 2023; 389:262

DOI: 10.1056/NEJMicm2213508

柏五味歯科内科クリニック

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