- 2025年10月7日
Behcet病(ベーチェット病)
44歳女性。1週間前から膿疱性発疹が出現し救急外来受診。発疹は最初に顔面に出現し、その後下肢にも出現した。
身体所見では顔面と下肢に丘疹性膿疱性発疹が認められた。

口腔内に口唇と歯肉にアフタ性潰瘍を複数認めた。

眼科的評価ではぶどう膜炎や網膜血管炎は認めなかった。
特殊採血が施行され、抗核抗体(ANA)陰性、ANCA陰性、HIV陰性、梅毒陰性、HSV陰性、妊娠反応陰性だった。
ふくらはぎの膿胞性病変から皮膚生検施行し、限局性小血管炎が確認された。
「Behcet病疑い」と診断。
Behcet病の皮膚所見は多様で一発診断できない。結節性紅斑、仮性毛嚢炎、ざ瘡状結節、丘疹膿胞性病変などがある。
GCとコルヒチンが開始され、2か月後には発疹は軽減した。再燃の可能性があり引き続きのフォローを受けている。
N Engl J Med 2023; 388:e30
DOI: 10.1056/NEJMicm2209759
柏五味歯科内科クリニック
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