• 2025年10月27日

関節リウマチ(RA)患者の足趾変形が進んでしまった場合、切除関節形成術、関節温存手術がお勧めです。

関節リウマチ(RA)患者の進行した足趾変形に対する手術には、切除関節形成術や関節温存手術などの選択肢があり、近年は関節温存手術が増加しています。どの術式を選択するかは、変形の程度、関節の破壊の度合い、全身の状態などを考慮して決定されます。 

昔からある方法は切除関節形成術です。関節が重度に破壊されている場合に選択される手術です。 

  • ホフマン法など: 重度の変形や痛みを伴う場合に、中足趾節(MTP)関節の骨の一部を切除して痛みを和らげ、歩行機能を改善します。
  • 利点: 痛みの軽減と迅速な機能回復が期待できます。 

最近は関節温存手術が施行されることも多いです。生物学的製剤など、RAの薬物治療の進歩により関節破壊の進行が抑制されるようになったため、関節を温存する手術が増加しています。 

利点: 術後の機能温存が期待できることや、重度の関節破壊がない場合に有効であることが挙げられます。 

骨切り術: 骨の一部を切って形を整えることで、関節を温存し、足趾のアライメントを改善します。

どちらがよいのかは定まっていません。

比較論文(4本)まとめ

・関節機能の改善程度において関節温存術の方が優れるというものと同程度というものが混在。

総合的にみて関節温存術の方がやや優れる可能性が示唆されているが、報告数は優劣を判定するには少なすぎると評価されている。当院では患者さんのQOLや希望など総合的に判断し、どの総合病院に紹介するか決めています。

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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