• 2025年9月28日

多発性骨髄腫(角膜免疫グロブリン沈着)

66歳女性。約6か月前より羞明と眼のかすみを認め、眼科受診。

視力は右眼で0.8、左眼で0.67であった。

肉眼で角膜の曇りが確認され(A)

細隙灯顕微鏡検査にて角膜結晶沈着が確認された(B)。

鑑別として

眼感染症、角膜ジストロフィー、シスチン症、パラタンパク質血症が挙げられ、内科にも紹介受診。

採血では正球性貧血、IgGκのモノクローナル上昇を認め、多発性骨髄腫と診断、最終的に多発性骨髄腫による角膜免疫グロブリン沈着と確定診断した。

化学療法+自家造血幹細胞移植が施行され、移植1年の時点で角膜混濁は解消、視力は1.0/1.0に回復。

血液内科のフォローを受けている。

N Engl J Med 2023; 389:71

DOI: 10.1056/NEJMicm2203995

柏五味歯科内科クリニック

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