• 2026年2月4日

限局型全身性強皮症:舌にも毛細血管拡張を認めた症例

61歳女性。既往にPBCがある。

約1年前からレイノー現象が出現し、半年前から手指腫脹が出現し悪化傾向にあるため内科受診。

身体所見では手のひらや指の掌側および舌に毛細血管拡張が見られた。

指尖部潰瘍や嚥下困難、関節腫脹や関節痛は認めず、また嚥下困難感や胸焼けなども認めなかった。

手指は腫脹しており、爪床毛細血管出血を伴う毛細血管拡張が確認された。

口唇周囲や手背の皮膚硬化は明らかでなかった。

特殊採血では抗セントロメア抗体陽性、トポイソメラーゼⅠ抗体陰性だった。

「lcSSc(限局型全身性強皮症)」と診断された。

lcSScは手指や顔面に限局した硬化を見せ、抗セントロメア抗体陽性になることが多い。

毛細血管拡張は爪床のみならず、口腔粘膜、顔面に見られることもある。

全身精査が行われ、肺高血圧症や間質性肺炎は認められなかった。

レイノー現象に対する治療介入が開始され、レイノー現象は改善を認めた。

以降定期的に全身臓器評価がなされており、3年間臓器障害を認めず経過できているが、毛細血管拡張は残存し続けている。

N Engl J Med 2022; 387:737

DOI: 10.1056/NEJMicm2117718

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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