• 2026年1月27日
  • 2026年1月31日

Hoffmann症候群:筋偽肥大を伴う甲状腺機能低下性ミオパチーの一例

35歳男性。

特記すべき既往なし。

2年前から四肢の進行性の筋力低下があり、間欠的な筋痙攣を伴っていた。

また倦怠感や体重増加、便秘も認めていたが、症状がありながらも牛飼いとしての仕事を続けていた。

受診時バイタル正常。

身体所見では、疲労困憊の様子を呈していた。

巨舌症(A)と両側下腿筋の肥大(B)が認められたが、上肢の筋肥大は見られなかった。

四肢近位筋の筋力低下があり、腱反射は低下し、弛緩が遷延していた。

検査所見では、TSH値が著明に上昇し、FT3、FT4は低下していた。

またCK 7087(基準値55~170)と高度に上昇を認め、甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO抗体)も著明に上昇していた。

以上より、橋本病(慢性甲状腺炎)に伴う重度甲状腺機能低下症が原因の、「筋偽肥大を伴う甲状腺機能低下性ミオパチー(Hoffman症候群)」と診断された。

甲状腺機能低下症における筋偽肥大は、筋繊維組織の変化や筋組織へのグリコサミノグリカンの蓄積によって生じる。

レボチロキシンによる治療が開始された。

3か月後のフォローアップ外来では、筋力低下は改善していたが、筋偽肥大は持続していた。

N Engl J Med 2025;392:599

DOI: 10.1056/NEJMicm2413623

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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