- 2025年11月7日
関節リウマチとヒドロキシクロロキン(HCQ)

日本では保険適応外ですが、海外では標準治療として用いられています。日本の場合でもSLEに関節リウマチを合併した症例などは積極的適応になり、実際実臨床でも応用して使用しています。その根拠を示します。
RCT
・MTX+SASP+HCQはMTX+ETNとの間に非劣勢が示された(MD=0.17、95%CI 0.02~0.32、非劣勢マージンを0.6に設定)
ACR50達成率はMTX+SASP+HCQはMTX+ETNに劣性だった(RR=0.74、95%CI 0.55~0.99)。
重篤な副作用発生率はMTX+SASP+HCQとMTX+ETN間に有意差を認めなかった(RR=0.84、95%CI 0.54~1.29)。
HCQとプラセボを比較したRCT論文はありません。
■ヒドロキシクロロキン(HCQ)の特徴
過量投与: 過量に投与すると網膜毒性のリスクが高まるため、適切な用量を守ることが重要です。
用途: 日本では、全身性エリテマトーデス(SLE)に使用されます。
日本での状況: 日本では関節リウマチへの適応は未承認ですが、SLEなど一部の疾患には使用されます。
他の薬剤との併用: 糖尿病発症リスクを低減させる可能性があるという報告もあります。
副作用: 網膜症、黄斑症、黄斑変性といった眼の障害が主な副作用で、視力や視野に影響を及ぼす可能性があります。
副作用への注意: 網膜症のリスクを避けるため、投与前に眼科でのスクリーニングが必要であり、投与中も定期的な眼科検査(最低でも年1回)が必須です。
柏五味歯科内科リウマチクリニック
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