• 2025年11月13日

円錐角膜(keratoconus):進行した症例では「マシソン徴候」として知られるまぶたの偏向が見られることがあります。

53歳男性。転倒後大腿骨を骨折し入院することとなった。

その際の身体診察で下まぶたの異常なへこみにベッドサイド診察中の研修医が気づいた。

約30年の経過で視力障害が進行し、コンタクトレンズの装着が困難になったため13年前に右眼を、17年前に左眼の角膜移植を受けていた。

近年再度視力が悪化し、入院前に階段が見えにくくなり転倒し「大腿骨を骨折した」というエピソードだった。

視力は右眼で0.3、左で0.4だった。

「円錐角膜(keratoconus)」と診断された。

円錐角膜は角膜が薄くなり、円錐形に外側に膨らむことを特徴とした非炎症性疾患。進行した症例では「マシソン徴候」として知られるまぶたの偏向が見られることがある。

本症例患者は眼科に紹介され、再度角膜移植の待機リストに登録された。

術後、患者はリハビリテーションのために転院となった。

N Engl J Med 2023; 389:939

DOI: 10.1056/NEJMicm2300297

柏五味歯科内科リウマチクリニック

ホームページ