- 2026年1月5日
心電図の読み方29 Torsades de pointes(トルサデポアン)症例
78歳男性。失神発作。

所見:P波とQRSの関係がはっきりしない。心房細動は心房細動でよさそう。
しかしこれでは失神は起こさない。
他に原因はないか考えてみると、QT延長はある。
→QT延長から失神を起こすとなるとTorsades de pointes(トルサデポアン)の可能性があることが頭に思い浮かべばOK。
※QT延長症候群(2000人に1人遺伝的素因もつ)
RRの半分よりQTが長ければ疑う(常にそういう見方をしているとだんだんと身についてくる)
細かい式あるが、実臨床で計算するのは非現実的。
→自動解析をみてQTcを確認すればよい。QTc>475で要注意。QTc>500で危険。QTc>525で近くに除細動器を置きたくなる肌感覚を持つ。実臨床ではだいたい430前後のことが多い。450超えてくると「QT延長の疑い」と自動読影されている。
QT延長を見た時は単一で起きるというよりは「遺伝的素因」がある人が、「薬剤」により更にQT延長しやすくなり、「電解質異常」があったり「陳旧性心筋梗塞」があったりして複合的にQT延長していくという認識をもつ。
→ひととおり頭を巡らせておく(鑑別:「心機能」「電解質」「薬」)。
※QT延長を起こしうる薬剤
抗不整脈薬(1群、3群)
抗精神病薬
抗菌薬、抗ウイルス薬
H2 blocker、抗アレルギー薬
脂質異常症治療薬
→いろいろあるので一通りDIで調べておいた方が無難。
再度失神発作を起こし、記録した心電図。

所見:Torsades de pointes(トルサデポアン)
→心原性失神が原因と判断できる。
内服チェックしたところジソピラミド入っていることが確認できたので中止。1週間後の心電図。

QT延長なくなったことが確認できる(QTc 445)。
柏五味歯科内科リウマチクリニック
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