• 2026年2月6日

VEXAS症候群についての最新見解

2020年に発見されたVEXAS症候群という、主に50歳以上の男性に発症する単一遺伝子性の自己炎症性疾患について包括的に解説したレビューがLancetに掲載されていましたので解説します。本疾患は、血液細胞におけるUBA1遺伝子の後天的(体細胞)変異を原因とし、既存の治療に抵抗する全身性の炎症と進行性の骨髄不全を特徴とする、命に関わる重篤な病態であることが示されています。 

この病気が再発性多発軟骨炎や骨髄異形成症候群といった既存の複数の疾患と症状が酷似している点に着目し、正確な診断にはUBA1変異の遺伝子検査が不可欠であることを強調しています。治療面では、炎症の抑制にグルココルチコイドが有効である一方、副作用の懸念からJAK阻害薬IL-6阻害薬などの併用が検討され、さらに根治的治療としてアザシチジンを用いた化学療法や造血幹細胞移植の有効性が提示されています。

VEXAS症候群の分子生物学的なメカニズムから臨床的な多様性、そして最新の治療戦略までを体系化することで、血液学と膠原病学の境界領域における新たな疾患概念を確立することが示されています。

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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