- 2026年2月28日
腸性肢端皮膚炎:腸での亜鉛吸収障害による皮膚炎
9歳男児。1年前から発疹と3ヵ月前からの腹痛と下痢を訴え小児科を受診した。
生後6か月の時点で原因不明の亜鉛欠乏症のため、以降経口Zn補給を受けている。
2019年のCOVID19のパンデミック中に電話診察になり、薬剤調整することなく同用量を受け続けていた。
身体検査では、身長は年齢の5%タイル未満であった。皮膚には紅斑性の鱗片状で境界明瞭な乾癬様所見が、膝や足背面、臀部、鼠径部、口鼻の周囲にも見られた。

採血所見では血清Zn 386 µg/dl(参考範囲 444~725µg/dl)でALP低値であった。
遺伝子検査が施行され、Znトランスポータータンパク質をコードする遺伝子であるSLC39A4に病原性変異体と変異の意味がはっきりしていない変異部位を認めた。
亜鉛欠乏症の常染色体劣性遺伝疾患である「腸性肢端皮膚炎」と診断された。
Zn投与量は患者の体重に応じて調節され、2週間後には症状軽快傾向、6か月後には症状消失し全身状態良好となった。
N Engl J Med 2023; 389:1803
DOI: 10.1056/NEJMicm2304003
柏五味歯科内科リウマチクリニック
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