• 2026年3月31日

米国成人の肥満率推移予測:人種・州・性別による深刻な健康格差の問題

米国における成人の肥満率(BMI 30以上)は過去数十年間で急激に上昇しており、深刻なの課題となっています。最新の調査によると、1990年に19.3%(約3,470万人)だった肥満者数は、2022年には42.5%(約1億700万人)にまで倍増しました。さらに、現在の傾向が続けば2035年には46.9%(約1億2,600万人)に達すると予測されています。

今回の論文では、人種や民族、居住地域による顕著な健康格差が示されています。2022年時点で、年齢調整後の肥満率が最も高いのは非ヒスパニック系黒人女性の56.9%であり、次いでヒスパニック系女性が49.4%と高い数値を記録しています。地理的には、オクラホマ州やウェストバージニア州を含む中西部および南部諸州で高い傾向にある一方、コロラド州やワシントンDCなどは比較的低い水準に留まっていました。また、45〜64歳の中高年層で最も高い肥満率が観察されますが、近年は35歳未満の若年成人、特に女性における急激な上昇が目立っており、発症の早期化が懸念されています。

肥満は、心血管疾患や糖尿病、特定の癌、アルツハイマー病といった多くの慢性疾患のリスク要因であり、医療費の増大を招く大きな要因です。こうした背景には、構造的な差別、食糧不安、運動機会へのアクセスの不平等といった複雑な社会経済的要因が関与しています。今後の対策として、単なる個人の努力だけでなく、特定の集団や地域をターゲットにした公衆衛生政策や、効果的な減量薬への公平なアクセスを確保するなどの包括的な介入が不可欠だとまとめられています。

他人事とせず日本においても真剣に検討しておく必要があります。柏・我孫子を中心に当院かかりつけの患者さんは責任をもって生活習慣を管理しております。

JAMA. 2026;335(11):975-985.

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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