• 2026年4月3日

パーキンソン病治療の新たな治療法:適応型脳深部刺激療法(aDBS)の現状と展望

パーキンソン病は、中脳黒質のドパミン神経脱落により、無動、震戦、固縮などの運動症状や多様な非運動症状を呈する進行性の神経変性疾患です。現在の標準治療は薬物療法ですが、進行期には薬効の減衰やジスキネジア(不随意運動)といった運動合併症が課題となります。これに対し、脳深部刺激療法(DBS)は高い効果を示してきましたが、従来の固定式刺激(cDBS)では刺激誘発性の構音障害や歩行障害などの副作用が制限となっていました。

近年登場した「適応型脳深部刺激療法(aDBS)」は、脳内の活動指標(フィジオマーカー)に基づき、刺激強度をリアルタイムで動的に調整する革新的な技術です。主に視床下核のベータ波(13–30 Hz)の強さを指標とし、症状の重症度に合わせて自動的に刺激を増減させます。臨床エビデンスによれば、aDBSは従来のDBSと同等以上の運動症状改善効果を維持しつつ、ジスキネジアや構音障害を軽減し、さらにバッテリーのエネルギー効率を高めるなど、より個別化された治療を可能にします。

実用化に向けては、フィジオマーカーの個人差や信号のアーチファクト、標準的な設定プロトコルの欠如といった技術的・臨床的課題が残されていますが、AIやウェアラブルデバイスとの統合により、睡眠や精神症状などの非運動症状への応用も期待されています。パーキンソン病のような慢性疾患の管理には、最新の神経内科的知見と全身のケアが不可欠です。

Lancet. 2026;407(10529):1191-1204. doi:10.1016/S0140-6736(25)02274-3

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