• 2025年9月26日

家具甲虫感染症

30歳男性と30歳女性が3日前からの痒みを伴う皮膚病変を訴えて救急外来を受診。

男性は胴体と腹部に掻痒を伴う丘疹が出現。

女性は腹部に紅斑性斑点があり、中央から伸びる蛇状の痕があり、彗星のような外観だった。

特段目立った野外活動はなかった。

家庭内感染を疑い、近日購入した家具が精査された。家具の一部から甲虫の存在が確認された。

家具甲虫にはダニ(Pyemotes ventricosus)が寄生している可能性があるという既知の知識に基づいて、P.ventricosus皮膚炎の臨床診断をした。

咬傷により、24時間以内に皮膚病変が発生しアレルギー反応が起こることがある。

治療として、局所グルココルチコイドと抗ヒスタミン薬による治療が行われ、皮膚病変は8日で消失した。

またおおもとの家具が撤去された。

N Engl J Med 2023; 388:e80

DOI: 10.1056/NEJMicm2213963

柏五味歯科内科クリニック

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