• 2025年11月24日

EORA(高齢発症関節リウマチ)においてcsDMARDが無効ならbDMARD、JAK阻害薬考慮

高齢発症関節リウマチは通常の関節リウマチとまた異なり、まだエビデンスが十分確立していない分野になります。現時点で分かっているエビデンスを共有します。

メタ解析

・bDMARDとJAK阻害薬を分子標的薬として包括的にとらえて、EORAに対してMTX+分子標的薬とプラセボ(MTX単剤)との比較。ACR50達成率は有意に高い。RR=1.68、95%CI 1.13~2.50

・mTSSについて

TNF阻害薬(ETN or IFX or ADA)+MTXはMTX単剤に比して有意に変化量が少ない。

MD=-2.79 95%CI -3.74~-1.84

RCT

・EORAと非高齢RAの分子標的薬の治療反応性はACR50において有意差なし

・重篤な副作用に関してはTOFで高い傾向を示すも、分子標的薬群(n=407)とプラセボ群(n=293)で有意差なし

市販後調査(日本)

・TNF阻害薬に関してもTCZに関しても多変量解析により重篤感染症のリスク因子として年齢が示されている。

→分子標的薬の追加は重篤な感染リスクが増す可能性が示唆される論文と有意差がないとする論文と入り混じる状況だが、効果は明らかであり、個々症例において、リスク<ベネフィットなら用いても良いと判断されています。

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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