- 2025年11月7日
男性関節リウマチ患者のパートナーが妊娠を望む場合の抗リウマチ薬

多くの薬について、男性の服用が妊娠・胎児に影響を与える可能性は低いとされています。男性RA患者が薬剤内服により、児の先天大奇形リスク上昇が示された報告はありません。
精子拡散への作用と精液に分泌された薬物がパートナーの膣粘膜から吸収されて胎児に作用した結果として生じるものと2つのパターンが考えられています。通常精液中にも20%ほど奇形がある精子が含まれており、理論的には薬剤の影響を受けた精子は受精能を失う、ないしは受精しても着床しないと考えられ、児の大奇形のリスクになる可能性が上昇しない理由と考えられている。したがって特段の配慮は不要であると考えられています。裏付けるメタ解析を示します。
メタ解析
・MTXの暴露群と非暴露群の比較 OR=0.94、95%CI 0.38~2.33
・受胎時に父親がMTXを使用していた妊娠113例と催奇形性物質への暴露がない妊娠412例と比較
先天大奇形 OR=1.02、95%CI 0.16~6.57
有意差はありませんでした。
柏五味歯科内科リウマチクリニック
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