• 2025年11月11日

ロノミズム(Lomomia属感染の特徴):毒素性出血の一種で、溶血性貧血、血小板減少、凝固異常が特徴です。IVIGで治療します。

44歳男性。特記すべき既往なし。

4日前より打撲痕と血尿が特にぶつけたということもなく出現するようになった。

外来受診3時間前にブラジル南部の森を歩いていた時、左大腿の裏に鋭い刺し傷を感じ、以降急激な悪化傾向にあったため救急外来を受診。

身体検査では、左大腿後部に中央水疱を伴う圧痛性の血腫を認めた(A)。

全身には斑状出血を認めた(B)

尿の色はピンク色だった。

採血所見では、軽度貧血と血小板減少症が著明だった。腎機能は正常。

PT時間は延長しD-dimerは上昇していた。フィブリノーゲンとハプトグロビンは低下していた。

尿検査では血尿が示された。

住居環境・病歴・臨床所見に基づいて、イモムシ種Lomomia obliquaによる毒素性出血と診断された。

L.obliquaの毛虫はブラジル南部で見られる。

この毛虫の毛が人間の皮膚に接触すると、消耗性の凝固障害や出血が発生することがある。

これは「ロノミズム(Lomomia属感染の特徴)」として知られている症候群。

L.オブリクア毒に対しる免疫グロブリンの単回投与が施行され、3時間後には血尿は軽減した。治療が施行されてから12時間以内には凝固は正常化し始めた。

N Engl J Med 2023; 389:e20

DOI: 10.1056/NEJMicm2216252

柏五味歯科内科リウマチクリニック

ホームページ