- 2025年11月13日
関節型若年性特発性関節炎(JIA)の長期予後

関節型JIAの長期予後は、病型によって異なりますが、治療によって寛解(症状がほぼなくなる状態)が期待でき、多くの人が支障なく生活できるようになります。ただし、リウマトイド因子(RF)陽性多関節型は予後が比較的悪いとされ、関節破壊が残る割合が他の病型に比べて高い傾向があります。また、長期的なステロイド使用による骨折や、治療薬による感染症への注意も必要です。
病型による予後の違い
- 全身型: 寛解率は約80%と高いが、再燃する人も多いです。マクロファージ活性化症候群への移行に注意が必要です。
- 少関節炎: 寛解率は約40%とされています。下肢中心に大関節の罹患が多いです。
- RF陰性多関節炎: 寛解率は約70%と高いです。
- RF陽性多関節炎: 寛解率は約20%と低く、予後が比較的よくありません。
長期的な注意点
- 関節の障害: 治療が早期に開始されていれば、多くの小児で身体機能は正常になります。しかし、活動性関節炎が残存し、日常生活や社会活動に制限をきたす場合があります。
- 関節破壊: 症状がひどくなくても関節破壊は進行している可能性があり、早期治療が非常に重要です。
- 治療による合併症:
- ステロイド: 大量・長期にわたるステロイド使用では、骨粗鬆症による骨折に注意が必要です。
- 免疫抑制剤・生物学的製剤: これらの薬剤を使用している場合は、感染症に注意が必要です。
- 再置換術: 人工関節置換術を受けた場合は、インプラントの耐用年数の問題から、20〜30年後に再置換術が必要になる場合があります。
- 関節破壊のリスク因子:RF陽性、多関節炎発症、疾患活動性の長期持続。
治療の進歩
- 生物学的製剤の登場により、かつては難治性だった病型でも完治できる患者さんが増えることが期待されています。 MTXで寛解が得られない関節型JIAに対しbDMARDを導入することで、約5割の患者が臨床的寛解を達成できています。
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柏五味歯科内科リウマチクリニック
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