リウマチのお薬（自己注射製剤：メトジェクト）

メソトレキセート（MTX）が関節リウマチの治療において重要であることは説明した通りです。

MTX製剤は内服の他に、自己注射製剤があります。

MTX皮下注射はMTX内服より優れた有効性と同等以上の安全性を有しているので共有しておきます。

MTXの皮下注射製剤は2022年に保険収載されました。

・RA患者におけるMTX内服とMTX注射のACR50達成率

治療開始12～24週時のACR50達成の絶対効果がMTX注射により109人増加。相対効果はRR=1.23、95%CI 1.01～1.50でした。12週時点での薬剤継続率の絶対効果は1000人あたり0人と不変でした。

MTX内服とMTX注射の副作用の違いとしては、悪心などの消化管障害が皮下注射群で少ない傾向を認めました（悪心：皮下注射2/52人、内服7/50、下痢：皮下注射0/52人、内服3/50人）。

コストはMTX内服2mgで149円/カプセル。

MTX皮下注射製剤7.5mgで1797円/筒。

MTX8mg内服：2388円/月

MTX7.5mg皮下注：7188円/4週

※皮下注射製剤は自己注射を行う場合、保険診療として在宅自己注射指導管理料650点/月も必要となる。

そのため、効果は注射製剤の方がありますが、内服でスタートしています。

メトジェクトは悪心・嘔吐など副作用が強い場合に内服から皮下注射製剤切り替えをします。