• 2026年1月14日

コレステロール心膜炎:関節リウマチ患者に認めた慢性心嚢液貯留(コルヒチンにより治療)

64歳男性。既往にコントロール良好な関節リウマチがある。

数か月前からの易疲労感と昨日からの腹痛のため救急外来を受診した。

受診時、HR 105、BP 138/95。

身体検査では右上腹部および右下腹部にて軽度の圧痛を認めた。

CT検査では特記すべき腹部所見を認めなかった。

UCGでは多量の心嚢液貯留を認めた。

心嚢穿刺が施行され、960mlの黄色混濁液が除去された。

心嚢液の性状は、LDH 1056 IU(参照範囲 100~250)、WBC 2992(参照値<500)であった。

顕微鏡検査ではコレステロール結晶の析出が認められた。

病理検査では泡状組織球の存在が確認された。

「コレステロール心膜炎」と診断された。

コレステロール心膜炎は液体で結晶化する可能性のある高レベルのコレステロールを伴う慢性心膜浸出液により特徴づけられ、RAはリスクファクターとなる。心膜液中のアポB蛋白が低値であることも特徴である。コレステロール値は高値の事も正常値の事もある。本症例も正常範囲内であった。

コルヒチンによる治療が開始され、入院中に浸出液は再発しなかった。

退院後3ヵ月目においても液体の再蓄積は認められなかった。

N Engl J Med 2022; 387:1021

DOI: 10.1056/NEJMicm2118193

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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