• 2026年2月7日

多発性硬化症:相対的求心性瞳孔欠損が見られた症例

13歳女児。特記すべき既往なし。

眼痛と左眼のかすみを主訴に眼科受診した。

3週間前に左足に脱力と感覚異常が一過性に出現していた。

身体所見としては左眼の相対的求心性瞳孔欠損(右眼にペンライトにて光を入れた後、左眼に光を入れると、初めは左眼も(間接反応のため)縮瞳しているが、左視神経障害がある場合、光を感知できないため、光が入った状態で散瞳が始まる現象)が見られた。

A:まず右にペンライト→縮瞳がみられる

B:次に左にペンライト→散瞳がみられた

その他、左眼の視力低下と、色覚の検出低下が顕著であった。

眼底検査では両眼ともに問題なし。

MRIが施行され、T2強調画像上に複数の卵円形の高信号病変を認めた。

髄液検査施行。アクアポリン4抗体(AQP4抗体)およびミエリン希突起膠細胞糖タンパク質抗体(MOG抗体)は陰性であった。

オリゴクローナルバンドは陽性であった。

3週間前のエピソードから脊髄MRIも施行され、T2強調像にて脊髄の高信号領域も認めた。

時間的・空間的多発性が確認され、「多発性硬化症」と診断。

ステロイドパルス療法が施行され、その後再発予防としてインターフェロンβによる維持療法がおこなわれた。その後、5か月で2回再発したが、RTXに維持が切り替えられてからは再発していない。

N Engl J Med 2022; 387:e15

DOI: 10.1056/NEJMicm2120226

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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