• 2026年2月12日

前立腺肥大症(BPH):診断と治療の最適解:前立腺肥大症診療ガイドライン2017に基づく臨床アプローチ

前立腺肥大症は、前立腺の良性過形成により下部尿路機能障害を呈する進行性疾患です。診断の基本評価には、国際前立腺症状スコア(IPSS)による重症度判定、直腸診、癌との鑑別のための血清PSA測定、超音波検査による前立腺体積の評価が必須です。PSA値が4.0 ng/mLを超える場合は癌の疑いも含めた精査が推奨されます。治療は、症状軽減とQOL(生活の質)の改善を主眼に置きます。薬物療法ではα1遮断薬が第一選択となりますが、前立腺体積が30 mL以上の腫大例には、病態を改善する5α還元酵素阻害薬の併用が有効です。外科的治療ではTURP(経尿道的前立腺切除術)が標準ですが、巨大な前立腺にはHoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)なども推奨されます。臨床上の注意点として、5α還元酵素阻害薬の服用中はPSA値が約半分に低下するため、評価の際は測定値を2倍して補正しなければなりません。また、α1遮断薬の副作用には射精障害のほか、白内障手術時に影響する術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)があるため、眼科受診時などの事前確認が不可欠です。

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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