• 2025年11月25日

壊疽性膿皮症:皮膚に原因不明の痛みを伴う潰瘍が急速にできる病気です。

5歳男児。2歳の時にIgA血管炎の既往がある。

2か月にわたる鼻閉塞(症状は改善傾向)と1か月にわたる進行性の皮膚潰瘍を認め入院となった。

入院時左前腕(A)と右ふくらはぎ(B)に潰瘍を認め、右足背にも紫色硬化性病変を認めた(C)。

左前腕・右ふくらはぎ・右足背3つの病変全てから生検が施行され、いずれも高密度の好中球浸潤が示された。組織培養検査は陰性であった。

採血・画像検査等も施行されたが、高密度好中球浸潤を説明しうる背景疾患(炎症性腸疾患や自己免疫疾患など)は認めなかった。

「壊疽性膿皮症」と診断された。

GC投与が施行され、8ヵ月後には病変は完全に消失した。

N Engl J Med 2022; 387:e48

DOI: 10.1056/NEJMicm2204111

柏五味歯科内科リウマチクリニック

ホームページ