- 2026年1月5日
キャップバックス🄬と肺炎球菌ワクチン

キャップバックス(PCV21)は2025年10月29日に投与可能となった肺炎球菌ワクチンの一種で、高齢者の死因の上位(特に男性)である肺炎を防いでくれる作用があります。
肺炎球菌ワクチンを打つと、肺炎球菌性肺炎のみならず、一般的な肺炎にも予防効果があります。
キャップバックス(PCV21)の主な優位性
- 血清型カバー率の高さ: 日本の侵襲性肺炎球菌感染症の原因菌の約80%をカバーし、従来のワクチンより大幅に多くの菌に対応します。
- 1回接種で長期免疫: 結合型ワクチン(T細胞依存免疫)のため免疫記憶が形成され、一度の接種で非常に長く効果が持続し、再接種が不要になります。
- 接種スケジュールの簡素化: 従来の「ニューモバックス(PPSV23)→数年後に再接種」という複雑なスケジュールが不要となり、シンプルで確実な予防が可能になります。
- 成人向けに特化: 成人の感染症データを基に設計されており、重症化リスクの高い菌株(15A, 16Fなど)もカバーします。
- トータルでの負担軽減: 5年ごとの再接種による副反応のリスクや費用負担がなくなるため、長期的に見れば経済的・身体的負担が軽減されます。
従来ワクチン(ニューモバックス/PPSV23)との比較
- カバー率: キャップバックス(約80%)> ニューモバックス(約56%)。
- 免疫持続: キャップバックス(長期/終生期待)> ニューモバックス(約5年)。
- 接種回数: キャップバックス(原則1回) vs ニューモバックス(5年ごとの再接種必要)。
ワクチンの歴史
詳細に知りたい方は下記をお読みください。
まず肺炎球菌ワクチンとして登場したのはニューモバックス🄬です。ニューモバックスは現在でも日本における肺炎球菌ワクチンの中心を担っており、市町村にて補助も受けることができる(通常1回)肺炎球菌ワクチンです。しかし、このワクチン(ニューモバックス)は5年間ほどしか抗体価が保てず、開発当初から5年ごとに追加接種しなくてはならない、という問題点や(補助は1回のみ)、接種するたびに副反応の硬結等が増幅するという副作用がありました。
そのため、生涯1回の接種で十分とされる13価の肺炎球菌ワクチン(プレベナー🄬)がニューモバックスを補完する形で登場し、生涯1回投与することでより多くの肺炎球菌の株に対応しうる様になりました。その後15価の同じく生涯1回の投与でよいバクニュバンス🄬が登場し、カバー域が広がりました。
ただ、それでも、これらの生涯1回で済むワクチンはニューモバックスがカバーしうる23種類の肺炎球菌の株と多くがオーバーラップしていたため、決して十分なカバー領域ではありませんでした。
そこで2025年10月に登場したのが、キャップバックス🄬であり、日本の侵襲性肺炎球菌感染症の原因菌の約80%をカバーし、1回の接種で長期的な免疫(終生免疫に近い)が得られうる肺炎球菌ワクチンになります。
まだ補助は得られず、自費になりますが、効果は高く、医学的には65歳以上の高齢者には投与を推奨するワクチンとなっております。
当院においては65歳以上で市からの補助が得られる人はまずニューモバックスを投与し、5年後補助が得られない時に投与推奨、もしくは過去に補助のもとニューモバックスを投与しており、5年に1回の時期がやってきたから予防接種したい人にはキャップバックスをお勧めしています。
柏五味歯科内科リウマチクリニック
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