• 2026年1月11日

静脈胸郭出口症候群の一例:撮影条件が大事。

36歳女性。特記すべき既往なし。

腕を挙げると左腕と手の腫脹が3週間前から出現し、青みがかった変色まで認め治りが悪いため一般内科受診となった。

バイタル正常

身体所見に特記すべき異常なし。

腕を挙げると左腕全体が腫脹し変色が始まり右腕と比較すると色調変化が著明であった。

この症状は約10日間机に向かいPC作業をし続けた後から出現した。

造影CTにて血栓の有無が確認されたが血栓は認めなかった。

その後静脈造影施行された。

腕が下がっていると、正常な鎖骨下静脈の血流であったが(B)腕を上げて造影すると両側の鎖骨下静脈を通る血流は右も左も血流が遮断される様子が確認された(C)。

側副血管が小さい分、左からの血液排出が遅く、これが左側の症状の原因となっていると考えられた。

「静脈胸郭出口症候群」と診断された。

静脈胸郭出口症候群は鎖骨下静脈に血栓が生じているか、肋鎖腔で圧迫されている場合に生じる。

鼓の症例では患者の過度のデスクワークが首の筋肉の緊張を引き起こし、以前から狭かった肋鎖空間を制限したと考えられた。理学療法プログラムが施行され、3か月後には症状は軽減していた。

N Engl J Med 2023; 389:e32

DOI: 10.1056/NEJMicm2301198

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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