• 2025年12月28日

腹膜垂炎の一例

61歳女性。

逆流性食道炎を患っている。

2日前から左側腹部に鈍痛が出現し、断続的に続くため救急外来を受診した。

嘔吐や下痢や血便は無かった。

受診時バイタルはBP 174/107であったが、他は正常範囲内であった。

身体検査では左下腹部に圧痛があったが、反跳痛や筋性防御は無かった。

採血上WBC、CRPは正常だった。

腹部CTでは下降結腸に隣接して20×27×13mmの卵形病変を認めた(AおよびB)。

病変には脂肪領域にリング状の増強を伴う脂肪の線維化と隣接する腹膜の軽度肥厚を認めた。

「急性腹膜垂炎」と診断された。

腹膜垂は脂肪と小血管で満たされた結腸の小さな突出部。

突出部が捻転または血栓症により虚血状態になると、急性腹膜垂炎が生じる。

症状は憩室炎、虫垂炎、大網梗塞、卵巣嚢胞破裂に類似することがあるが、この疾患は良性で自然に治癒する。

アセトアミノフェンが処方され、10日後、患者の症状は治癒した。

N Engl J Med 2024;391:746

DOI: 10.1056/NEJMicm2402718

柏五味歯科内科リウマチクリニック

ホームページ