• 2026年3月21日

硬化性粘液水腫の一例(全身性強皮症が鑑別)

53歳男性。

3年前からかゆみのある発疹、レイノー現象、嚥下障害、手の灼熱感を認め、内科を受診した。

身体検査では眉間に溝の形成が顕著で、額全体は固くて油っぽい丘疹が認められた(A)。手にも丘疹があり、皮膚の肥厚と指の屈曲拘縮が認められた(B)

丘疹+油状の変化は鼻や唇、耳、胴体、足にも見られた。

毛細血管拡張や石灰沈着はなかった。

手や腕、顔には感覚神経障害も認めた。

採血検査では蛋白分画にモノクローナルバンドが検出され、免疫固定法ではIgG-λであることがわかった。甲状腺機能は正常であった。

骨髄生検も施行されたが正常であった。

その後首の右側から皮膚生検が施行され、真皮紡錘体細胞の増殖、コラーゲン線維の肥厚と線維化、血管周囲の炎症所見が示され(C)、真皮ムチン沈着の増加も示された(D)

「硬化性粘液水腫」と診断された。

硬化性粘液水腫は皮膚粘液症のひとつで、典型的にはモノクローナルタンパク血症を伴う。

この患者に見られたように皮膚外に症状を起こすことがある。

IVIGが施行されたが、効果はほぼ得られなかったため、レナリドマイドによる治療が開始され、4か月後に症状が軽減され、モノクローナルタンパク血症も軽減した。

N Engl J Med 2023; 389:1992

DOI: 10.1056/NEJMicm2302207

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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