• 2026年2月28日

両膝大腿四頭筋腱断裂:CKDや二次性副甲状腺機能亢進症の患者では自然発生することがある

38歳男性。CKDがあり、血液透析を受けている。

数年前から進行する歩行困難感を内科定期外来時に訴えた。

始まりは4年前、車から降りた後に両膝に急性の疼痛と出現したことがきっかけだった。

怪我は安静にて軽快傾向を示したため以降自分自身で経過観察していた。

来院時身体所見では、両膝蓋骨近位に軟部組織の陥没を認め(A)、膝蓋上の圧迫にて指が埋まる程度の隙間も認めた(B)

患者は膝を伸ばすことはできず、膝を曲げた状態で歩いていた。

臨床検査ではintact PTH高値を認め、二次性副甲状腺機能亢進症が示唆された。

膝X-pでは膝蓋骨の下方偏位が認められた。

費用を理由に膝MRIは希望されなかった。

「両膝大腿四頭筋腱断裂」と診断された。

大腿四頭筋腱断裂は稀な症状ではあるが、CKDや二次性副甲状腺機能亢進症の患者では自然発生または最小限の外傷で発生することがある。

断裂の根底にあるメカニズムはまだ不詳とされている。

続発性副甲状腺機能亢進症の治療のため、活性型VitD製剤、抗PTH薬が開始となったが、外科的修復を拒否し、その後フォローできなくなった。

N Engl J Med 2023; 389:e39

DOI: 10.1056/NEJMicm2110852

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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