- 2026年3月6日
妊娠悪阻(peremesis Gravidar)に関する最新治験とマネージメント2026 Lancet
妊娠悪阻(HG)は、妊娠中の重篤な悪心・嘔吐により、5%以上の体重減少、脱水、栄養欠乏を来す疾患で、妊婦の約0.3〜3.6%に発症します。第1三半期の入院原因として最も多く、母体だけでなく児の健康にも長期的な影響を及ぼす可能性があります。
近年の研究により、原因には遺伝的要因(特に胎盤由来ホルモンGDF15への感受性)が強く関与していることが判明しており、かつて信じられていた心理的要因は明確に否定されています。
主な症状は全日続く悪心・嘔吐や過剰な唾液分泌などで、重篤な合併症としてビタミンB1欠乏によるウェルニッケ脳症、電解質異常、静脈血栓塞栓症(VTE)のリスク増加が挙げられます。また、重度の心理的苦痛から望まれた妊娠の中絶を検討したり、産後にPTSDを経験したりする深刻なケースも報告されています。
管理では、まず患者の訴えを検証し、休息や食事指導とともに段階的な薬物療法を行います。第1選択薬にはピリドキシン・ドキシラミン配合剤や抗ヒスタミン薬を用い、不十分な場合はオンダンセトロン等の第2選択薬、さらに副腎皮質ステロイドへと進めます。輸液による電解質補充や、脳症予防のためのチアミン(ビタミンB1)投与も不可欠です。医療従事者による早期介入と、身体的・精神的両面への多角的なサポートが重要となります。















柏五味歯科内科リウマチクリニック
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