- 2026年3月7日
糖尿病合併PCI患者において新規シロリムス溶出性ステント(Abluminus DES+)は標準治療(XIENCE)に対し非劣勢を示せず
糖尿病を伴う冠動脈疾患患者はPCI(経口冠動脈インターベンション)再狭窄や心血管イベントのリスクが高いことが大きな課題です。今回の試験(ABILITY Diabetes Global試験)では、糖尿病患者専用に設計された新型ステント「Abluminus DES+」の有効性と安全性を、世界的な標準治療である「XIENCE(サイエンス)」と比較検証したランダム化比較試験です。
Abluminus DES+は、極薄の支柱にシロリムスをコーティングし、さらにステントを広げるバルーン表面にも薬剤を塗布することで、血管壁全体へ均一に薬剤を届けることを狙った薬物溶出性ステント(DES)エベロリムス溶出性ステントです。
世界16カ国、3,032名の患者を対象とし、12ヶ月時点の主要評価項目である「虚血による標的病変再血行再建(TLR)」および「標的病変不全(TLF)」において、Abluminus DES+はXIENCEに対する非劣性(劣っていないこと)を証明できませんでした。TLRの発生率はXIENCE群の2.1%に対し、Abluminus群は4.8%と高く、自発的な心筋梗塞のリスクもAbluminus群で有意に上昇しました。
内訳をみると、12ヶ月から24ヶ月までの追跡期間(ランドマーク解析)では、両群のイベント発生率はほぼ同等でした。これは、Abluminus群で見られた過剰なリスクが、主に治療後1年以内に集中していたことを示しています。
結論としては、XIENCEが非常に優れた臨床成績を維持した一方で、新型デバイスをもってしても残存する虚血リスクを完全に解消するには至らず、今後のデバイス設計や抗血栓療法、薬物療法におけるさらなる技術革新の必要性が強調されています。














柏五味歯科内科リウマチクリニック
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