• 2026年3月18日

HAE(遺伝性血管浮腫):開腹手術にまで至った症例

37歳男性。特記すべき既往なし。

8時間前から腹痛が出現し、嘔吐も出現。改善認めず外来受診となった。

身体所見とすると、腹部膨満著明で反跳痛も認めた。

腹部X-pでは大腸の拡張が目立ち、小腸のループ形成も認めた。

CT検査・注腸バリウム検査が施行され、脾臓屈曲部に高度の閉塞があることが判明した。

緊急開腹手術が施行された。

横行結腸は粘膜浮腫を伴って拡張していた。

大腸部分切除術が施行された。

術後、患者からの聴取で、18歳頃から原因不明の腹痛や手・足・陰嚢に腫脹が出現する事があるとのことであった。

家族歴として患者の父親や父方の親戚にも同様のエピソードがあった。

特殊採血が施行され、C4低値、C1インヒビター 6(基準値 19~37)であることが明らかになった。

「HAE(遺伝性血管浮腫)」の診断となった。

短期的腸管浮腫再発予防にC1エステラーゼ阻害薬が投与され、またダナゾールによる長期予防治療が開始となった。

常染色体優性疾患について今後遺伝カウンセリングを受診する予定となっている。

N Engl J Med 2023; 389:e41

DOI: 10.1056/NEJMicm2303943

柏五味歯科内科リウマチクリニック

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