- 2026年6月4日
【柏我孫子市・医科歯科連携】腎臓病と歯科治療の深い関係:「沈黙の臓器」を守り、安全な治療を受けるために
「肝腎要」の腎臓を守ることは、一生の「食べる力」を守ることです
腎臓は「肝腎要(かんじんかなめ)」と言われるように、肝臓と並んで生命維持に不可欠な臓器です。血液をろ過して老廃物や余分な塩分を取り除く役割を担っていますが、一度損傷すると再生しない「沈黙の臓器」でもあります。現在、日本の成人の8人に1人が慢性腎臓病(CKD)と推測されており、誰にとっても他人事ではありません。腎機能がお口に与える影響と、歯科治療時の注意点を柏我孫子市の根管治療専門医が紐解きます。
1. 腎臓の機能低下がお口を蝕む「3つのルート」
腎臓には主に3つの働きがあり、そのどれもが歯科疾患と深く関係しています。
- 老廃物の排出と毒素の影響:腎機能が低下すると、血液中の老廃物を十分に排出できなくなります。この状態で重度のむし歯や歯周病があると、お口で発生した毒素が全身を巡り、悪影響を及ぼします。また、歯科で処方される鎮痛剤や抗菌薬が体内に残りやすくなり、中毒症状を引き起こす危険もあります。
- 免疫力の低下:水分量や電解質の調整がうまくいかなくなると、免疫力が低下し、歯周病が急速に悪化しやすくなります。
- 骨への影響(ビタミンDの活性化):腎臓は骨を作るカルシウムの吸収に欠かせない「ビタミンD」を活性化させる役割を担っています。この機能が低下すると、歯を支える顎の骨(歯槽骨)の密度が下がり、歯周病を悪化させたり、若年層では顎の発育不全(不正咬合)を招くことがあります。
2. 腎臓を守るための「メタボ対策」
腎臓にダメージを与える大きな原因は、肥満、高血圧、糖尿病といったメタボリックシンドロームです。これらが引き起こす動脈硬化は、腎臓のろ過装置である「糸球体(しきゅうたい)」をも破壊し、腎機能を低下させます。バランスの良い食事と適度な運動による生活習慣の改善は、腎臓を守るための最優先事項です。
3. 腎臓病の方が安全に歯科治療を受けるために
人工透析を受けているなど状態が安定していれば歯科治療は可能ですが、細心の注意が必要です。
- 外科処置のタイミング:透析当日は血が止まりにくいため、抜歯などの処置は避けなければなりません。
- 感染対策:傷の治りが悪く感染を起こしやすいため、抜歯などの際は事前に抗生物質を服用する(予防投与)などの対策が必要です。
- 主治医との連携:腎臓病が進行している場合は、必ず内科の主治医に相談し、お薬の種類や身体の状態を歯科医師に正確に伝えてください。










柏歯科医師会 広報委員会
柏五味歯科内科リウマチクリニックでは、腎機能や代謝を熟知した総合内科専門医と歯科医師が連携し、「体の仕組み」を丁寧に紐解くことで、腎臓への負担を最小限に抑えた安全な治療を提供しています。私たちは、柏・我孫子エリアの皆様が持病を抱えながらも、一生ご自身の歯でおいしく食べられる未来を共にサポートいたします。抜歯時の急変対応や最適な抗生剤投与相談なども行っています。
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