- 2026年4月23日
関節リウマチ治療とB型肝炎の再活性化|HBs抗原陽性・既感染者が知っておくべき検査とリスク管理【柏のリウマチ専門医解説】
関節リウマチ(RA)の治療は、近年の生物学的製剤(bDMARDs)JAK阻害薬、メトトレキサートなどの進歩により、劇的に改善しました。しかし、強力な免疫抑制作用を持つ薬剤を使用する際、あらかじめ注意深く確認しなければならないのが「B型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化」です。
過去にB型肝炎に感染した経験がある方や、現在ウイルスを保持している(キャリア)方がリウマチ治療を始めると、薬の影響で免疫力が低下し、眠っていたウイルスが再び増殖し始めることがあります。これを「再活性化」と呼び、最悪の場合、劇症肝炎や肝不全といった命に関わる重篤な事態を招く恐れがあります。
リスクを抑えるためのスクリーニングとモニタリング
当院では治療開始前に必ず、HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体の3項目をチェックします。これらが一つでも陽性の場合は、すでにウイルスが体内に存在している可能性があるため、血液中のウイルス量を測るHBV-DNA定量検査を行います。
特にHBs抗原が陽性の方は再活性化のリスクが高いため、治療開始後も1〜3ヶ月おき(または受診毎)の定期的なモニタリングが不可欠です。HBV-DNAの値が一定基準(log10 > 2.0)を超えた場合には、再活性化と診断し、ウイルスを抑えるための核酸アナログ製剤による治療を速やかに開始します。
薬剤によるリスクの違い
既報では、HBs抗原陽性の患者さんが特定の免疫抑制剤で治療を受けた際、約24.4%でウイルスの再活性化が認められました。薬剤別ではタクロリムスでリスクが高く、一方でJAK阻害薬や生物学的製剤は比較的リスクが低い傾向にありますが、いずれにせよ油断は禁物です。
大切なのは、リウマチ専門医と消化器内科(肝臓内科)が密に連携し、関節の炎症を抑えつつ、肝臓の健康を生涯にわたって守り抜くことです。当院はリウマチ専門医も肝臓内科専門医も在籍しており密な連携を可能にしています。








最後に、柏五味歯科内科リウマチクリニックでは、最新のエビデンスに基づき、症状の背景にある「体の仕組み」まで丁寧に説明しながら、内科・リウマチ・膠原病診療を行っています。
B型肝炎のリスクを抱える関節リウマチ患者様においても、「なぜ定期的なウイルス検査が必要なのか」を専門的な視点から分かりやすくお伝えし、肝不全などの合併症を未然に防ぎながら、安心してリウマチ治療を継続できる体制を整えています。
柏市・我孫子市周辺で、関節リウマチの治療と他疾患(肝炎など)との両立に不安をお持ちの方や、ご自身のウイルス状態に合わせた最適な治療計画を希望される方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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