- 2026年6月9日
【柏我孫子市・医科歯科連携】糖尿病と歯周病の「負の連鎖」を断つ:血糖コントロールと安全な歯科治療のポイント:総合内科専門医と根管治療専門医が解説
お口のケアは、糖尿病治療そのものです。医科と歯科の連携で全身を守りましょう
「糖尿病」と「お口の病気」。一見すると無関係のように思えますが、実は極めて深い関係にあります。糖尿病はインスリンの働きが低下し、慢性的に血糖値が高くなる生活習慣病ですが、お口の環境を悪化させるだけでなく、お口の細菌が糖尿病そのものを悪化させる原因にもなります。総合内科専門医と根管治療専門医が協力し、そのメカニズムと安全な治療の受け方を紐解きます。
1. 糖尿病がお口を蝕むメカニズム
糖尿病になると、以下のような理由からむし歯や歯周病が重症化しやすくなります。
- むし歯リスクの増加:糖尿病の初期症状である「口の渇き」によって唾液の分泌が減ると、歯を修復する力(再石灰化)が低下し、むし歯になりやすくなります。
- 歯周病の重症化:高血糖により血管がダメージを受けると、お口の中の白血球(免疫機能)が低下し、歯周病菌への抵抗力が弱まります。実際、HbA1c(過去1〜2ヶ月の血糖レベルの指標)が9%以上の人の約4割に、重度の顎の骨の欠損(歯周病)が認められるというデータもあります。
2. 歯周病が糖尿病を悪化させる「負の連鎖」
さらに恐ろしいのは、お口から全身への影響です。歯周病菌(グラム陰性菌)による慢性の感染は、全身に炎症物質を行き渡らせ、「インスリンの効きを悪くする(インスリン抵抗性)」原因となります。 しかし、これは裏を返せば、**「歯周病の治療をしてお口の炎症を抑えれば、インスリンの効きが良くなり、血糖コントロールの改善に繋がる可能性がある」**ということです。プラークコントロールは、そのまま血糖コントロールに直結します。
3. 糖尿病の方が安全に歯科治療を受けるために
HbA1cが基準値に近くコントロールされていれば、インスリン注射をしていても歯科治療は問題なく受けられます。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 受診のタイミング:空腹時の治療は低血糖発作のリスクがあるため避けましょう。朝食をしっかり摂った後、1〜3時間以内の「午前中の早い時間」に予約を入れるのがベストです。
- 低血糖への備え:治療中に冷や汗が出たり、ボーッとしたりした時のために、念のため缶ジュースや角砂糖を持参すると安心です。
「病気は消費、予防は投資」と言われます。3〜6ヶ月に一度の定期健診でしっかり噛めるお口を保ち、過食を防いで全身の健康を守りましょう。








柏歯科医師会広報委員会
柏五味歯科内科リウマチクリニックでは、総合内科専門医と歯科医師が密接に連携しています。お口の炎症(歯周病)がインスリンの働きにどう影響するのか、「体の仕組み」を丁寧に紐解き、HbA1cや内服薬の状況を的確に把握した上で安全な歯科治療を提供します。私たちは、柏・我孫子エリアの皆様が、糖尿病と上手にお付き合いしながら、一生おいしく食べられる未来を共にサポートいたします。
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