- 2026年5月19日
失神の鑑別:洞不全症候群(SSS)と高カリウム血症:ペースメーカー適応の判断と緊急治療のポイント【柏・我孫子の専門医解説】
心電図検査で「P波の消失」が認められた際、臨床的にまず念頭に置くべきは**洞不全症候群(SSS)**です。特に高齢者の失神や「目撃のない転倒」の原因として重要であり、症状と徐脈・洞停止の関連性に基づき、ペースメーカー埋め込みの適応(クラスI〜IIb)が厳密に評価されます。しかし、安易にペースメーカー導入を決定する前に、必ず除外すべき重要な「偽のSSS」が存在します。それが、高カリウム血症(高K血症)による電解質異常です。
高カリウム血症は心筋の電気的活動に直接影響を及ぼし、心電図上でP波を消失させます。この波形は真のSSSと酷似しており、特に失神などの症状を伴う場合は判別が極めて困難です。高カリウム血症の患者の訴えで最も多いのは息切れや脱力(各約20%)ですが、意識障害(8%)や失神(6%)も一定数認められます。本症例(K=8.1)のように、SSS様所見の真因が電解質異常である場合、治療の第一選択は手術ではなく、速やかなK値の補正です。具体的にはGI療法(グルコース・インスリン)やカルチコール投与、重症例では緊急透析を行い、正常波形への回復を確認することが不可欠となります。
柏・我孫子エリアで「健診で徐脈と言われた」「急にフラッとした」といった不安を抱える方は、単なる老化や不整脈と決めつけず、血液データから「不整脈の真の原因」を探ることができる専門医の受診をお勧めします。過去の波形との比較や詳細な問診、そして電解質評価を組み合わせた包括的な診断こそが、患者様に最適な治療を選択するための唯一の道となります。






※本症例については下記参照

※高K血症の訴えについての割合に関する記事は下記参照


最後に、柏五味歯科内科リウマチクリニックでは、最新の医学的知見に基づき、心電図の波形だけでなく血液データも含めた「体の仕組み」を総合的に読み解く診療を行っています。
「心臓が止まりかけている」というショッキングな結果であっても、それが高カリウム血症のような「治療可能な原因」によるものか、真にペースメーカーが必要な状態かを見極めることが専門医の責務です。当院では患者様が自身の状態を正しく理解し、納得して治療に臨めるよう、丁寧な説明と迅速な専門連携を大切にしています。
柏市・我孫子市周辺で、ふらつきや心電図の異常指摘にお悩みの方は、かならず医師の診察を受けてください。当院においても心電図を確認し適切な方針を示すことで、地域の皆様の健やかな鼓動を守るパートナーとして、精一杯サポートさせていただきます。
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