- 2026年5月20日
高齢者の「転倒」に隠れる危険な不整脈とは?
ふらつき・失神の原因になる「2束ブロック」「3束ブロック」を解説【柏・我孫子の総合内科専門医】
「最近よく転ぶようになった」
「急に意識が遠のいた」
「ふらついて骨折してしまった」
高齢になると、このような症状を「年齢のせい」と考えてしまうことがあります。
しかし実際には、心臓の電気の流れが途切れる“危険な不整脈”が隠れている場合があります。
特に注意が必要なのが、
- 2束ブロック
- 3束ブロック
と呼ばれる心電図異常です。
これらは放置すると、突然の失神や完全房室ブロック、場合によっては心停止につながることもある重要なサインです。
今回は、高齢者の転倒や失神の背景に潜む「危険な伝導障害」について、患者さん向けにわかりやすく解説します。
■心臓は「電気」で動いています
心臓は筋肉の塊ですが、ただ勝手に動いているわけではありません。
心臓の中には「電気の通り道」があり、
- 洞結節
- 房室結節
- ヒス束
- 右脚・左脚
などを通って電気が流れることで、規則正しく拍動しています。

■「脚ブロック」とは?
この電気の通り道の一部が障害される状態を「脚ブロック」と呼びます。
加齢や動脈硬化、心臓の老化などで起こることがあります。
軽度なら症状がないこともありますが、複数の経路が障害されると危険性が高まります。
■2束ブロックとは?
心臓の電気の通り道は、大きく3本に分かれています。
- 右脚
- 左脚前枝
- 左脚後枝
このうち2本が障害された状態が「2束ブロック」です。
代表的なのは、
- 右脚ブロック
- 左脚前枝ブロック
の組み合わせです。
これは「電気の通り道がかなり傷んでいる」サインです。

■3束ブロックとは?
さらに危険なのが「3束ブロック」です。
これは、
- 2束ブロック
- 房室ブロック(電気の遅れ)
が加わった状態です。
つまり、
「残された最後の通路も危なくなっている」
状態と考えることができます。

■最も危険なのは「完全房室ブロック」
3束ブロックが進行すると、
「完全房室ブロック」
という状態になることがあります。
これは、心房から心室へ電気が全く届かなくなる状態です。
脈拍が極端に遅くなり、
- 失神
- 転倒
- 骨折
- 心停止
につながることがあります。

■「転倒」が実は失神のこともあります
高齢者では、
- 「転んだ」
- 「急に倒れた」
- 「気づいたら床にいた」
という出来事の背景に、短時間の失神が隠れていることがあります。
特に危険なのは、
- 原因不明の転倒
- 骨折を伴う転倒
- 一瞬意識を失った可能性があるケース
です。
実際には、脈が一時的に止まりかけていた可能性もあります。

■ペースメーカーが必要になることがあります
危険な伝導障害がある場合には、
「ペースメーカー」
という治療が行われます。
これは小さな機械を体内に入れ、心臓へ電気刺激を送ることで脈を安定させる治療です。
特に、
- 失神を伴う
- 完全房室ブロックへ進行しそう
- 脈が極端に遅い
場合には重要な治療になります。

■こんな症状がある場合は要注意です
以下の症状がある場合は、心電図評価が重要です。
- 繰り返す転倒
- 原因不明の失神
- ふらつき
- 急に力が抜ける
- 一瞬意識が飛ぶ
- 脈が遅い
- 骨折を伴う転倒
特に高齢者では、「年齢のせい」と決めつけないことが大切です。
■柏市・我孫子市周辺で「転倒」「失神」「ふらつき」が気になる方へ
高齢者の転倒の背景には、
- 不整脈
- 房室ブロック
- 危険な伝導障害
が隠れていることがあります。
当院では、
- 心電図検査
- 不整脈評価
- 失神原因検索
- 循環器疾患の初期評価
を総合内科専門医の立場から行っております。
「最近ふらつく」
「原因不明の転倒がある」
「脈が遅いと言われた」
このような症状がある方は、循環器内科を受診するか、総合内科医に相談し精査の必要があるかご相談ください。
柏市・我孫子市周辺で、転倒・失神・不整脈が気になる方は、柏五味歯科内科リウマチクリニックでもご相談に乗ることができます。
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