- 2026年6月1日
嚥下機能を鍛えて誤嚥性肺炎を予防しましょう【柏市・医科歯科連携・柏五味歯科内科リウマチクリニック】
~健康寿命を延ばす「飲み込む力」の大切さ~
年齢を重ねると、足腰の筋力だけでなく「飲み込む力(嚥下機能)」も少しずつ低下していきます。
飲み込む力が弱くなると、食べ物や飲み物が誤って気管に入る「誤嚥(ごえん)」が起こりやすくなり、誤嚥性肺炎の原因となります。
誤嚥性肺炎は高齢者の肺炎の中でも特に多く、要介護状態や入院の原因になることも少なくありません。
しかし、嚥下機能は適切なトレーニングや口腔ケアによって維持・改善できることが分かっています。
今回は、健康寿命を延ばすために大切な「飲み込む力」について分かりやすく解説します。
■飲み込む力(嚥下機能)とは?
私たちは普段、意識することなく食事や飲み物を飲み込んでいます。
しかし実際には、
- 口
- 舌
- のど
- 喉頭(こうとう)
- 食道
が複雑に連携して働いています。
飲み込みは単純な動作ではなく、多くの筋肉や神経が協力して初めて成立する精密な運動です。

■なぜ誤嚥性肺炎が起こるの?
通常は飲み込む瞬間に「喉頭蓋(こうとうがい)」というフタが閉じて気管を守っています。
しかし、
- 加齢
- 脳梗塞
- パーキンソン病
- 認知症
- 筋力低下
- 長期臥床
などによって嚥下機能が低下すると、この働きが弱くなります。
すると本来食道へ向かうはずの食べ物や唾液が気管へ入りやすくなります。
これが「誤嚥」です。
さらに口の中の細菌まで一緒に肺へ入ると肺炎を引き起こします。

■実は「むせない誤嚥」もあります
誤嚥というと、
「食事中に激しくむせる」
というイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし高齢者では、
むせないまま誤嚥してしまう
ことがあります。
これを
不顕性誤嚥(ふけんせいごえん)
と呼びます。
気づかないうちに少量の唾液や食べ物が肺へ入り、
- 長引く咳
- 痰が増える
- 微熱が続く
- 肺炎を繰り返す
といった症状として現れることがあります。

■嚥下機能が低下すると起こる症状
次のような症状がある場合は注意が必要です。
- 食事中によくむせる
- 水やお茶でむせる
- 飲み込みにくい
- 食事に時間がかかる
- 食後に声がガラガラする
- 痰が増えた
- 体重が減ってきた
- 原因不明の肺炎を繰り返す
これらは嚥下機能低下のサインかもしれません。

■飲み込む力は全身の健康と関係している
嚥下機能が低下すると、
- 食事量低下
- 栄養不足
- 筋力低下
- フレイル
- 要介護状態
へつながることがあります。
逆に言えば、「食べる力」を維持することは健康寿命を延ばすことにつながります。

■嚥下機能を鍛えるメリット
① 誤嚥性肺炎を予防できる
最も大きなメリットです。
誤嚥のリスクを減らし肺炎予防につながります。
② 食事を楽しめる
好きなものを安全に食べられることは人生の大きな楽しみです。
③ 栄養状態を維持できる
十分な栄養摂取は、
- 体力維持
- 筋力維持
- 免疫力維持
につながります。
④ 健康寿命の延伸につながる
自分の口で食べ続けることは生活の質(QOL)の維持に直結します。
■今日からできる嚥下トレーニング
特別な器具は必要ありません。
毎日少しずつ続けることが大切です。
① 首の体操
首をゆっくり前後左右に動かします。
首周囲の筋肉を柔軟に保ちます。
② パタカラ体操
嚥下訓練として広く行われています。
- パ → 唇
- タ → 舌先
- カ → 舌の奥
- ラ → 舌全体
を鍛えることができます。
できるだけ大きな声ではっきり発音しましょう。

③ 唾液嚥下訓練
唾液を意識して飲み込む練習です。
空嚥下(からえんげ)とも呼ばれます。
1日数回行うだけでも効果が期待できます。
④ ブローイング訓練
ストローで水に息を吹き込む練習です。
呼吸筋や口周囲の筋肉を鍛えることができます。
■食事の工夫も大切です
嚥下機能が低下している場合は食べ方も重要です。
食事中のポイント
- 背筋を伸ばして座る
- 少量ずつ食べる
- よく噛む
- 急いで食べない
- 食事中の会話を控えめにする
食後のポイント
食後すぐ横にならず、
30分程度は座った姿勢を保つようにしましょう。
■口腔ケアは誤嚥性肺炎予防の重要な柱
実は誤嚥性肺炎の原因は、食べ物そのものではなく、
口の中の細菌
であることも少なくありません。
口腔内に細菌が増えると、それを含む唾液を誤嚥した際に肺炎が起こりやすくなります。
そのため、
- 毎日の歯磨き
- 舌の清掃
- 入れ歯の洗浄
- 定期的な歯科受診
が非常に重要です。

■柏市で誤嚥性肺炎予防を考えるなら医科歯科連携が重要です
誤嚥性肺炎は、
- 飲み込む力
- 栄養状態
- 全身疾患
- お口の環境
が複雑に関係しています。
そのため、
内科だけ
歯科だけ
では十分ではないことがあります。
当院では医科と歯科が連携し、
- 誤嚥性肺炎予防
- 嚥下機能低下
- フレイル予防
- 栄養管理
- 口腔ケア
について総合的にサポートしています。

■まとめ
嚥下機能は年齢とともに低下しますが、適切なトレーニングや口腔ケアによって維持・改善が期待できます。
特に大切なのは、
✅ むせを放置しない
✅ むせない誤嚥もあることを知る
✅ パタカラ体操を続ける
✅ 歯磨き・入れ歯管理を行う
✅ 医科歯科連携で評価する
ことです。
「最近むせることが増えた」
「飲み込みにくい」
「肺炎を繰り返している」
という方は、嚥下機能低下のサインかもしれません。
柏市・我孫子市周辺で誤嚥性肺炎予防や飲み込みの相談をご希望の方は、柏五味歯科内科リウマチクリニックまでお気軽にご相談ください。
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