- 2026年6月20日
【柏我孫子市・アレルギー総合内科】大人と子どもの「治らない喘息」の違いとは?重症喘息を根本から変える最新の注射薬(生物学的製剤)
吸入薬が効かない長引く咳。年齢で異なる喘息の「体の仕組み」と新たな選択肢
「子どもの頃の喘息が大人になって再発した」「風邪をひくたびに咳が長引き、吸入薬を使ってもなかなか良くならない」——そんな「治りにくい喘息」でお悩みではありませんか?喘息は子どもから大人まで幅広い年代で見られる身近な病気ですが、実は発症する年齢によって、気道(空気の通り道)で起きている炎症の仕組みが少し異なります。そして現在、正しく吸入薬を使っても発作を繰り返してしまう「重症喘息」の治療は、免疫の暴走をピンポイントで止める「生物学的製剤(注射薬)」の登場により劇的な進化を遂げています。今回は、日本アレルギー学会の最新の手引き2025に基づき、柏我孫子のアレルギー総合内科専門医が小児と成人の喘息の違いや、最新の治療選択肢について解説します。
1. 小児喘息と大人の喘息、何が違う?「体の仕組み」
喘息の基本病態は、気道に慢生的な炎症が起こり、空気の通り道が狭くなることです。 小児喘息の多くは乳幼児期に発症し、その大部分がダニや花粉などのアレルギー物質によって引き起こされる「2型炎症(アトピー型)」です。1歳前後までは気道の明らかな変化は少ないものの、幼児期以降になると好酸球という白血球が集まり、気道の壁が分厚くなる「リモデリング」が始まります。 一方、大人の喘息は、アレルギーが原因のもの(2型炎症)だけでなく、ストレス、肥満、喫煙、感染などを引き金とする「低2型炎症(非アトピー型)」も混在し、より複雑化します。長年の炎症によって気道が硬く狭くなったまま元に戻らなくなるリスクが高く、より強力で的確な治療が求められます。
2. 本当に重症?まずは「治療困難な要因」の解決を
特に小児において、吸入ステロイド薬などをしっかり使っても良くならない場合、すぐに「重症」と診断するわけではありません。吸入の仕方が間違っていないか、薬を飲み忘れていないか、あるいは家の中にダニやペットなどの強い悪化要因がないかを見直します(治療困難な喘息)。それでもコントロールができないものが「真の重症喘息」と定義され、次のステップの治療が必要になります。大人の場合も、強い飲み薬(経口ステロイド)を手放せない状態は、糖尿病や骨粗鬆症といった全身の副作用リスクを高めるため、早急な治療の見直しが必要です。
3. 免疫の暴走をピンポイントで止める「5つの生物学的製剤」
現在、既存の治療では効果が不十分な重症喘息に対して、以下の5つの画期的な注射薬(生物学的製剤)が使用可能となっています(小児は年齢により適応が異なります)。
- オマリズマブ(ゾレア®):アレルギーの元となる「IgE抗体」をブロック(6歳以上)。
- メポリズマブ(ヌーカラ®) / ベンラリズマブ(ファセンラ®):好酸球を呼び寄せたり、好酸球そのものを直接減らしたりします(6歳以上)。
- デュピルマブ(デュピクセント®):広範なアレルギー反応の司令塔であるIL-4/IL-13をブロック(12歳以上)。
- テゼペルマブ(テゼスパイア®):炎症の最上流にある物質(TSLP)をブロックするため、アレルギーの有無に関わらず幅広い重症喘息に効果が期待されます(12歳以上)。
4. 専門医による「併存疾患」を含めたトータルケアを
喘息の患者様の多くは、アレルギー性鼻炎、好酸球性副鼻腔炎(鼻茸)、アトピー性皮膚炎などを合併しています。最新の生物学的製剤は、これらの併存疾患にも同時に効果を発揮するものがあります。 「吸入薬を増やしても咳で夜眠れない」「経口ステロイドの副作用が心配」という方や、お子様の長引く喘息にお悩みのご家族は、ぜひ一度、総合内科・アレルギー診療の専門医がいる当院へご相談ください。
柏五味歯科内科リウマチクリニックでは、総合内科・アレルギー専門医の視点から、小児から成人へと変化していく複雑な免疫ネットワークや、気道リモデリングの進行を、「体の仕組み」を丁寧に紐解きながら解明し、あなたやご家族に最適な生物学的製剤の選択肢をご提案します。私たちは、柏・我孫子エリアの皆様が、長引く咳や息苦しさ、そしてステロイドの副作用への不安から解放され、ご自身の肺で深く新鮮な空気を吸い込める健やかな毎日を取り戻せるよう、全力でサポートいたします。
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日本アレルギー学会. “アレルギー総合診療のための分子標的治療の手引き 2025”
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