アレルギーとは
私たちの身体には、細菌・ウイルスなど有害な異物を排除して身を守る 免疫システム が備わっています。
しかし、この免疫が 本来は無害であるはずの物質（食物・花粉・ホコリ など）に対して過剰に反応 し、自分自身の身体に不調を引き起こすことがあります。これが アレルギー反応 です。
アレルゲン（アレルギーの原因物質）が体内に入ると、身体がそれを排除しようとする過程で、次のような症状が現れることがあります。
- くしゃみ、鼻水・鼻づまり
- 咳やゼーゼーする喘息様症状
- 涙や目のかゆみ
- 皮膚のかゆみ、じんましん
重症化すると アナフィラキシー反応 を起こし、全身の腫れ、動悸、息苦しさ、腹痛、下痢、嘔吐、めまいなどが現れる場合があります。さらに悪化すると 呼吸困難や血圧低下によるショック（アナフィラキシー・ショック） をきたし、生命に危険が及ぶこともあります。
主なアレルギー疾患
アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息、花粉症、食物アレルギー、じんましん、アトピー性皮膚炎 など
アレルギー検査について
当院では、症状に応じてアレルギー検査を行っています。
血液検査
アレルギー体質の有無を調べるため、採血によりIgE抗体の量を測定します。
さらに、どのアレルゲンが原因かを調べる検査も血液で判定できます。
代表的な検査：
- MAST36
- VIEW39
皮膚試験
アレルゲンを皮膚に接触させ反応を見る検査です。
- スクラッチテスト
- プリックテスト
- 皮内テスト
また、必要に応じて原因が疑われる物質を実際に摂取・吸入して反応を確認する誘発試験を行う場合もあります。
治療について
アレルギー治療の基本は、まず 原因物質（アレルゲン）を可能な限り避けることです。
そのうえで、症状を抑えるため以下のような薬物療法を行います。
薬物療法
- 抗ヒスタミン薬（最も一般的）
- ステロイド薬
- 生物学的製剤
- 免疫抑制薬（例：タクロリムス）
症状の種類や強さに応じて、適切な薬を選択します。
アレルゲン免疫療法（根本的な改善を目指す治療）
原因となるアレルゲンを少量から段階的に体内へ投与し、身体を慣らしていくことで体質改善を目指す治療法です。
- 皮下免疫療法（注射による治療）
- 舌下免疫療法（舌の下で薬剤を溶かす治療）
治療期間は 3〜5年と長期 になりますが、症状の改善が期待でき、日常生活が大きく楽になる方も多くみられます。
副作用として、注射部位の腫れやアナフィラキシー反応が起こることがありますので、医師の管理のもと慎重に進めます。
柏、我孫子、沼南、手賀沼エリアにお住まいの方へ
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