親知らずは、第三大臼歯のことを言います。第三大臼歯は口腔内の上下左右、最も奥に生えている4本の歯のことで、必ずしも抜く必要がある歯というわけではありませんし、元々生えてこないという方もいます。

ただ、多くのケースでは、別の位置にある歯と同じように第三大臼歯(親知らず)が真っすぐ生えてこない(横向きに生える など)、生え切らないなどします。このような状態になると、いくら歯磨きをしていてもブラッシングが届かず、次第に虫歯や歯周病を招く危険性がありますので、これといった症状がなくてもあらかじめ抜歯してしまうこともあります。また、親知らずは18歳を過ぎたあたりから生えてくる歯でもあるのですが、第三大臼歯そのものが生えていく方向が定まらないことで歯茎を圧迫、あるいは顎の骨に圧力が加わるなどして痛みが出ることもあります。

上記のような場合は、親知らずを抜歯する必要がありますが、残した方が良いケースもありますので、まず親知らずの治療をする前に口腔内の様子を確認していきます。検診することで、どのような状態にあるかを把握したうえで、今後の治療方針(抜歯 など)を患者様と話し合いながら進めていきます。

また親知らずは上は鼻の空洞に、下は顎の骨の中にある神経・血管が通る管(下歯槽管)に近い場所に生えていることが多くなっています。そのため、当院では親知らず抜歯の際にも歯科用CTを撮影し、歯の三次元的な位置関係を把握してから抜歯いたします。
難しい抜歯の場合には、日本口腔外科学会認定医が担当いたします。